無料駐車台数の半減計画に市民ら困惑 東北新幹線くりこま高原駅

 宮城県栗原市が東北新幹線くりこま高原駅の市営駐車場で、22年ぶりとなる大幅な運用変更を計画している。無料駐車台数の削減や時間駐車料金の引き上げで、はみ出し駐車や放置車の発生を抑えて円滑なサービス提供につなげたい考え。他駅の市営駐車場などを調べると、変更による影響と課題が見えてきた。
(栗原支局・門田一徳)

無料駐車数削減などが計画されるくりこま高原駅の市営駐車場=16日午後、栗原市志波姫

 市の計画は、無料駐車台数を313台から160台にほぼ半減させ、月決めを121台、時間貸しを32台それぞれ増やす。駐車場の管理体制を強化し、無料駐車場でのトラブル抑止につなげるという。

 くりこま高原駅は仙台駅までの乗車時間が約25分で、通勤客の利用が多い。無料台数が減れば、確実に駐車したい通勤者は月決めを選び月額3770円を支払うことになる。登米市迫町の女性会社員(32)は「新幹線以外の通勤は考えられない。月決めを検討することになる」と話す。

 時間駐車場の利用も増えそうだが、今回の変更で料金引き上げになる。6時間まで200円(現行110円)、12時間まで400円(同310円)、24時間まで600円(520円)と、利用時間が短いほど負担が増える。

 近隣への影響も懸念される。くりこま高原駅西隣のイオンスーパーセンター栗原志波姫店では日中、駅側の駐車区域に30台ほど車が並ぶ。駅利用者と思われる。運用変更によって、無料の同店駐車場に車が流れ込む可能性もある。木村惣勝店長は「今後の推移を注視したい」と警戒する。

 新花巻駅のある花巻市は5年ほど前、市営駐車場の無料台数を見直した。約370台分を有料化したが、24時間までは無料とした。

 同駅は、くりこま高原駅と同じ他自治体の協力を得て開業した請願駅。花巻市都市政策課の担当者は「周辺自治体からの通勤者らに配慮して負担を最低限に抑えた」と説明する。

県内他市は短時間駐車に課金せず

 市営の時間駐車場は県内の新幹線各駅にあるが、短時間駐車に課金するのは栗原市のみ。白石蔵王、仙台、古川の3駅は、送迎向けに30分まで無料だ。

 運用変更は、10日の市議会全員協議会で説明があった。大幅な変更は路上駐車対策などで有料化した1999年以来となる。

 議員からは「なぜ突然値上げするのか」「送迎利用者の利便性を考えてほしい」などの意見が出た。三塚裕一企画部長は「無料で利用促進を図る時期は終わったのかと思う」と説明。短時間利用への対応は「他駅の事例を見て再度検討したい」と述べた。

 栗原市は駐車場料金に関する条例改正案を市議会9月定例会に提出しており、2022年4月の実施を予定する。

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