仙台圏の住宅需要堅調 基準地価、商業地下落を相殺

 宮城県が21日公表した2021年度の県内基準地価(7月1日時点)は全用途平均で0・7%上昇し、9年連続でプラスを維持した。伸び率は住宅地が北海道、石川県と並んで全国3位タイ、商業地が福岡県に次ぐ全国2位。東日本大震災の復興需要の収束に加え、新型コロナウイルスの感染拡大による地域経済の停滞が重なり、商業地の下落が目立ったが、仙台圏での住宅地の堅調な動きが相殺し、全体の水準を押し上げた。

住宅地は名取、富谷、岩沼が上位

 前年度から継続調査している256地点のうち、96地点が上昇した。平均上昇率は0・3%で、前年度を0・2ポイント上回った。横ばいは21地点で、半数以上の139地点が下落した。

 市町村別は仙台市が3・6%のプラス。全59地点のうち56地点で前年度を上回った。仙台市周辺の9市町村の平均変動率も2・4%で、10年連続の上昇。

 上昇率の上位10地点には、名取市美田園4丁目、富谷市ひより台1丁目、岩沼市松ケ丘2丁目など、仙台近郊が入った。住宅需要の底堅さと地下鉄沿線の再開発で仙台市内の地価は上昇傾向にあり、比較的割安で利便性が高い近隣エリアに需要が流れた。

 仙台圏以外の25市町は7年連続のマイナスで、平均下落率は1・4%。白石、東松島、柴田、丸森4市町が上がったが、大河原町が横ばい、残る20市町が下がった。

 東日本大震災の被災自治体では、住宅取得の動きが一段落するなどして落ち込み幅が拡大。下落率は山元町(2・4%)、気仙沼市と女川町(1・9%)が上位だった。

商業地、コロナ禍で繁華街急落

 継続調査96地点のうち50地点が上昇した。平均上昇率は前年度比1・4ポイント減の1・6%。近年の再開発事業で投資需要が盛んな仙台市がけん引したが、新型コロナウイルスの影響で繁華街や観光地が落ち込んだ。

 県内上昇率の上位10地点中、仙台市が8地点を占めた。青葉区五橋2丁目や木町通1丁目、太白区あすと長町3丁目などは投資先としても人気の高いエリアで、マンションや商業施設の建設が相次ぐ。

 一方、コロナで客足が遠のいた青葉区一番町4丁目は下落率2位。前年度のプラス2・7%からマイナス4・7%に反落した。歓楽街の国分町2丁目も、プラス6・7%からマイナス3・1%に急落した。

 観光地も下げ幅を拡大。下落率1位の大崎市鳴子温泉赤湯は前年度に比べ0・9ポイント増の6・5%、同3位の蔵王町遠刈田温泉旭町が1・3ポイント増の4・4%だった。

 仙台市以外の51地点は上昇が9地点、横ばいが11地点、下落が31地点。市町村別の下落率は蔵王町4・4%、大崎市3・3%、加美町3・0%などと続いた。

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