(74)まんじゅしゃげ勇気出すたび傷付いて/こしの ゆみこ(1951年~)
悩むのは生きている証拠だなどと言われても何の慰めにもならないが、つらいときにこの句を思い出すと励まされる。他の人には何でもないようなことが、自分にはとても勇気のいることがある。傷付くことがあるとして…
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。