河北抄(9/25):仙台市青葉区の西部は旧宮城県宮城郡宮城町…

 仙台市青葉区の西部は旧宮城県宮城郡宮城町で、「みやぎ」が三つ重なった。政令市を目指した仙台市と1987年に合併。面積は青葉区の86%を占める。

 この地域を「広瀬区」として分区する構想がその後、浮かんでは消えた。旧町の人口は現在約7万5000。宅地開発などで合併時の2・6倍に増えた。分区の検討条件とされた5万を十分上回る。

 旧町の中心部、JR愛子駅を挟んで西側は過疎化や少子高齢化への対策、東側は人口急増に伴うインフラ整備と、課題は対照的だ。連帯感が生まれにくい。

 愛子駅近くの商店が家業の加藤栄一さん(85)は町議4期、市議5期を務め、地元の変遷とともに歩んだ。昨年書き上げたのが地域誌「仙台西部 宮城と秋保の歴史物語」(蕃山房、339ページ)。里山を巡り、人に会い、逸話を発掘した。

 初版1000部を完売。加筆した増補版が出来上がった。加藤さんは巻頭で「小さな仕事でも、それを黙って成し遂げてきたふるさとの人たちの姿や記憶を呼び覚まし共有したい」と記す。「みやぎ」の魅力は郷土愛にきっとつながる。

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