IoTで河川氾濫・土砂災害の早期予測へ 宮城・丸森で実証実験

 2019年10月の台風19号で甚大な被害を受けた宮城県丸森町で、東北大災害科学国際研究所と仙台市の電気通信工事会社「インターディメンションズ」が今月、豪雨による土砂災害や河川氾濫の早期予測に向けた実証実験を開始した。

丸森町内に設置された計測機器

 雨量や土中の水分量、土壌湿度などを同時に計測できるセンサー機器を町内8カ所に設置。機器はIoT(モノのインターネット)の技術を用い、同社と災害研の森口周二准教授(地盤工学)が共同開発した。雨量などを局所的にリアルタイムに観測でき、蓄積されたデータを森口准教授が分析。実証実験の期間は2年程度を見込む。

 森口准教授らの研究チームはこれまでに、雨水が山の斜面内に染みこみ崩壊を引き起こすメカニズムを基にした計算モデルをつくり、土砂災害の危険性を広域的に把握できる手法を開発した。台風19号で土砂災害が多発した町内を例に有効性を検証したところ、手法による数値シミュレーションと被害状況は一致する部分が多かったという。

 実証実験は、町と災害研が結んでいる防災・減災の連携協定に基づく。森口准教授は「一定の精度が確認できるようになれば、町にも防災のためのデータとして使ってほしい」と語る。

 同様の機器は昨年7月、東松島市内の3カ所にも設置し、実証実験を重ねている。インターディメンションズの担当者は「山地や河川の災害リスクを抱えるほかの自治体にも、将来的に機器の活用が広まればいい」と期待する。

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