仙台市バス、1日の乗客数63年ぶり10万人割れ コロナが直撃

 仙台市バスの2020年度の乗客数が1日平均7万6454人にとどまり、昭和30年代の1957年以来、63年ぶりに10万人を割り込んだことが分かった。新型コロナウイルスの影響で利用が低迷し、2019年度に比べ25・5%も落ち込んだ。バス事業を支える乗車料収入の減少に歯止めがかからない状態が続く。

 最近の1日平均乗客数の推移はグラフの通り。15年12月の市地下鉄東西線開業後も10万人台を維持してきたが、20年度は状況ががらりと変わった。感染拡大による学校の臨時休校、不要不急の外出自粛、市民利用施設の臨時休館などが重なり、利用が激減した。

 市バス事業は戦時中の1942年に始まった。戦後は右肩上がりで乗客数が伸び、ピークの80年度は1日平均30万1452人に達した。87年7月に市地下鉄南北線が開業し、以降は減少局面に入り、92年度を最後に20万人を下回っていた。

 大幅減となった2020年度の利用状況は1957年の9万8177人、56年の8万2222人、55年の6万8198人以来の水準で、市のバス事業経営に深刻な打撃を与えている。

 自動車運送事業会計の決算によると、2020年度の乗車料収入は48億3267万円で、19年度に比べ24・9%の大幅減となった。単年度赤字は14年連続。21年3月末の累積赤字額は4億7005万円増え、61億2990万円に拡大した。

 新型コロナの影響は長期化し、21年度も利用状況の改善はほとんど見られない。市交通局の担当者は「乗車料収入がバス事業の柱になっている。乗客数が増加に転じない限り、経営改善は難しい」と頭を抱える。

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