デスク日誌(9/28):憩いの場

 改札を出たら、用事がなくても立ち寄りたくなる。大崎市のJR古川駅1階にある古川駅食品館ピボットはそんな場所だ。

 JR東日本の系列会社が直営する食料雑貨店を中心とし、花屋、弁当店、菓子店などのテナントが並ぶ。中でも、茶道具や日本茶を売る「お茶と甘味処(どころ)・茶恋(ちゃれん)」は中高年の女性たちにとって憩いの場だった。

 小さなカウンターに椅子が並び、買い物帰りに電車を待つ女性らが日本茶やコーヒーを飲みながら店員と世間話を楽しんでいた。経営する地元の茶道具店は「生活のぬくもりが感じられる場所」と説明する。

 古川ピボットが30日、小売業界の競争激化や販売不振に伴って閉館し、茶恋を含むテナント6店も閉店する。

 空きスペースの活用策はまだ決まっていないが、茶恋のような憩いの場は今後も必要だろう。大崎市に限らず東北の良さは温かい人間関係にある。市民にとってはもちろん、観光客やビジネスマンにとっても気軽に立ち寄って人のつながりができるスペースは有用のはずだ。

 「古川の顔」となる場所の再生に注目したい。
(大崎総局長 喜田浩一)

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