(81)もう我が田無けれど稔る田に安堵/島田 啓三郎(1926~2021年)
作者は宮城県亘理町の人。河北新報の「河北俳壇」で長らく活躍された。掲句は2011年の作。普通には田を手放すというと、自ら土地を売ってということだろうが、東日本大震災の津波で突然、父祖伝来の田を失った…
関連リンク
- ・(80)新北風(ミーニシ)や太古の呪文が目覚めゆく/おおしろ 房(1955年~)
- ・(79)銀杏を拾ひ大きな影を出る/早野 和子(1935年~)
- ・(78)おふとんで死ぬ夢を見る秋の蝶/佐藤 幸(1992年~)
- ・(77)木犀(もくせい)に歩く言はうか言ふまいか/鈴木 しづ子(1919年~没年不明)
- ・(76)霧の夜のわが身に近く馬歩む/金子 兜太(1919~2018年)