筋ジス患者らオンラインで海外へ 外出制限下「気持ち軽く」 仙台西多賀病院

スリランカの世界遺産や紅茶について質問する入院患者

 仙台西多賀病院(仙台市太白区)は9月8日、難病の筋ジストロフィー患者のためにオンライン海外旅行を実施した。新型コロナウイルス感染拡大による面会や外出の禁止が続いており、患者のストレスを和らげようと初めて企画した。

 旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)が、スリランカ最大都市のコロンボ中心部を巡るツアーを企画。看護師らに付き添われ、入院患者20人が講堂で、名所旧跡や雄大なインド洋が映し出された動画を大型スクリーンで楽しんだ。

 HISコロンボ支店の女性ガイドが流ちょうな日本語で、有名な仏教建築「シーマ・マラカヤ寺院」や、洋風のショッピングアーケードにある紅茶の専門店などを紹介。ガイドとの質疑応答を楽しんだ患者もいた。会場にはスリランカの歴史、地理を紹介するスタッフ手作りのパネルも設けられ、旅行気分を盛り上げた。

 ツアーに参加した千葉遙さん(27)は「オンライン旅行には興味があった。西洋と東洋の建築が溶け込んだ風景はとてもいい雰囲気だった」と満足げ。松岡蓮さん(21)は「スリランカのお寺は日本と違ってとても派手で、きれいだった。外出できず落ち着かない時もあるけれど、気持ちが軽くなった」と振り返った。

コロンボの仏教寺院の映像を楽しむ患者たち

 病院には筋ジス患者約160人が入院している。コロナ禍の長期化で家族を含め院外関係者との面会禁止が続いているため、病院はタブレットを使ったリモート面会などの工夫をしている。武田篤院長は「好評なら続けたい。やむを得ない措置とは言え、1年半もの間、外出できずにいる患者さんにぜひ楽しんでほしい」と話す。

河北新報のメルマガ登録はこちら

企画特集

先頭に戻る