<アングル宮城>仙台港沖のアカガイ漁 地元漁師 誇り胸に

<豊漁>海底の貝をすくい取る「マンガン」を引き揚げる佐藤さん。網と合わせた重さは60キロ近くある
<朝日>夜の眠りから覚め、朝日に波がきらめく仙台港。1日の漁の始まりだ
<鮮明>色鮮やかなアカガイの身。市場では1キロ当たり2000円前後で取引される
<迅速>この日は約40キロの水揚げ。鮮度が落ちないよう素早く自宅で箱詰めした後は、すぐに仙台卸売市場へと運び込む
<操業>朝焼けの中、漁場へと向かう第15智栄丸。仙台港の沖合6キロほどを南北に移動しながら5時間ほど操業する

 質量共に「日本一」と称される宮城県産アカガイの産地は、名取市閖上だけではない。仙台港沖でも禁漁開けの9月から地元漁師が水揚げに汗を流す。

 午前5時30分、仙台港向洋埠頭(ふとう)に係留された各船に県漁協仙台支所所属の漁師たちが乗り込んだ。第15智栄丸(4・9トン)を操る佐藤政智さん(67)は6キロほど沖の漁場で漁を始めた。鉄の爪に網が着いた漁具「マンガン」3基を海に投入。1時間ほど引いて引き揚げた。この作業を3回繰り返す。

 佐藤さんは約40キロを水揚げし「鉄分が多い海で育つ天然の貝は色鮮やか。養殖より断然食感がいいよ」と教えてくれた。

 仙台支所には養殖船を含む50隻以上の漁船が所属していたが、東日本大震災の津波で5隻に減った。佐藤さんも船を失い、震災翌年何とか北海道の中古船を調達できた。「漁再開の時は、とにかくうれしかったね」と振り返る。

 長年漁に携わり、支所運営委員会副委員長を務める伊藤新造さん(73)は「仙台の伝統漁法を皆で未来につなげたい」と話す。(写真映像部・岩野一英)

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