仙台駅西口の冠水対策着々 雨水幹線26年度完成目指す

シールドマシンを入れる立て坑の工事現場=6日、仙台市青葉区の五橋公園
タクシーのバンパーの高さまで冠水したJR仙台駅周辺=2019年10月13日午前0時15分ごろ、仙台市青葉区中央1丁目

 仙台市は、2019年10月の台風19号で冠水したJR仙台駅西口(青葉区)の内水氾濫対策に乗り出している。今年6月、駅周辺と広瀬川をつなぐ新たな雨水幹線の整備工事に本格着手。26年度に使用を開始し、西口一帯の排水能力を大幅に向上させる。大雨のたびに水があふれる常襲地帯を返上し、「東北の玄関口」の安全性を高める。

 市によると、新たな雨水幹線は五橋公園(青葉区)を拠点に、北側は花京院(同)まで約1・6キロ、南側は愛宕大橋付近の広瀬川(同)まで約0・8キロの計約2・4キロに整備する。

 雨水管は内径が最大2・6メートル。既存の1・65メートルに比べ1・5倍以上ある。10年に1度の発生が予想される1時間当たり52ミリの大雨でも浸水被害を防げる。過去30年で最大の1時間当たり72ミリでも、道路の冠水を20センチ未満に抑え、家屋の床上浸水を防止できるという。

 現在は五橋公園でシールドマシンと呼ばれる大型掘削機を地下に入れる立て坑を掘る工事が進む。来年2月ごろ、シールドマシンが最深約9メートルで北向きに発進し、1年7カ月後に花京院に到達。さらに1年かけ今度は広瀬川まで南進する。

 事業費は約75億円。半分は国の大規模雨水処理施設整備の補助金を充てる。

 2年前の台風19号は10月12日夜からの豪雨で、西口の商業施設「EDEN(エデン)」付近の青葉通が最大40センチほど冠水。駅東西地下自由通路や市地下鉄仙台駅、エスパル仙台本館の地下などに雨水が流入し、大きな浸水被害となった。

 花京院方面から緩やかに傾斜し、駅西口がちょうど「くぼ地」に当たる地形のため、そもそも水がたまりやすい。都市化に伴い道路が舗装され、地表の保水能力も低下。大雨のたびに行き場を失った雨水が氾濫し、冠水を繰り返してきた。

 市下水道計画課雨水対策係の伊藤孝優(たかひろ)係長は「仙台駅は東北の玄関口の役割がある。既存の雨水管も活用しながら、10年に1度の大雨が降っても被害が出ないようにしたい」と話した。

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