(93)虫籠を星の高さに吊るしけり/茶屋 梓(2001年~)
星空と虫の声、天地を一つに丸めてしまったような作品である。遠景の星空、近景の虫籠が詠まれているが、それを大きく容(い)れた生活、人のたたずまいが感じられる。虫の声の方向に星空もめでることができるとい…
関連リンク
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