河北抄(11/9):「仙台カゴ」。工芸品ではなく、山の名前で…

 「仙台カゴ」。工芸品ではなく、山の名前である。宮城の分県地図を広げると、船形山の南西、山形との県境付近に「▲」マークが見つかるだろう。

 カゴって何? 20年も前に抱いた疑問を先日、不意に思い出した。仙台カゴをインターネットで検索すると、とっこつとした岩山の画像が現れた。標高1270メートルの山頂に立つこともできるらしい。

 山形県側から登山道をたどると、間もなく、沢筋を挟んだ左手に「最上カゴ」が見えてきた。目指す仙台カゴは稜線(りょうせん)の向こう側。麓まで1時間弱の行程だ。入山口から見上げた岩峰は、名残の紅葉で燃え上がるようだった。

 下山後、地名研究家の太宰幸子さん(大崎市)に電話した。太宰さんもこの山の名が気になっていたという。でも、「カゴは加護かしら」と、山岳信仰との関係に思いを巡らす程度で、深く追究したことはないとのことだった。

 山頂からの眺めは雄大だった。東に、仙台市民の水がめ、大倉ダムの湖水が輝いていた。仙台藩領を見守る山。印象はその通りだが、本当のところは?

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