(115)二人とも指輪してない冬の旅/大木 雪香(1973年~)
シチュエーションの想像が広がる一句です。どこに向かうのでしょうか。コートに身を包み、駅に降りたつ二人連れが見えます。指輪は結婚の象徴でもありますから、意味深な関係かもしれませんし、単に婚前の初々しい…
関連リンク
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- ・(111)外套の肩をすべりし独り言/野城 知里(2002年~)
- ・(110)戦争がはじまる野菊たちの前/矢島 渚男(1935年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。