浅村不調、4番島内が孤軍奮闘 検証・石井楽天(3)

孤軍奮闘した島内。CSファーストステージのロッテ戦でも計4打点と気を吐いた

残塁2年連続で最多

 塁を埋める能力は随一でも、走者をかえす迫力は見劣りする。それが今季のイヌワシ打線だった。

 出塁率3割2分9厘はパ・リーグで最も高い。一方、得点圏打率は5位の2割3分9厘で球団史上最低だった。チャンスを生かし切れず、残塁は2年連続最多の1085。昨季リーグ最多だった総得点は4位の532にしぼんだ。

 4番島内の孤軍奮闘だった。本塁打はチーム最多の21本。得点圏打率はリーグ2位の3割2分8厘を誇る。「打てないときも、基本的には『打ってくれ』という感じで任されていたので」とベンチの期待に応え続けた。96打点で打点王に輝いた功績は同時に、得点源を1人で担った現れでもある。

 ZOZOマリンスタジアムでロッテに敗れたクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(6、7日)は象徴的だった。2試合で奪った計8得点のうち、島内が放った2本の適時打による得点が半分を占めた。残塁はロッテを7上回る18。好機を築いても、接戦から抜け出すもう一押しができなかった。

 大量点を期待できる長打も少なかった。本塁打108本はリーグ5位、二塁打178本はワーストタイだ。新型コロナウイルスの影響で23試合少なかった昨季と比べても、本塁打は4本、二塁打は12本減った。

 新外国人のディクソン、カスティーヨの不発に加え、主砲浅村が苦しんだ。昨季まで3年連続で30本を超えた本塁打は18。二塁打も6年ぶりに20本を下回った。今季は相手バッテリーの配球を考え過ぎ、迷いに支配された打席も少なくなかったという。

 自己最多の101四球を選び、リーグ4位の出塁率3割9分5厘で島内につないだ。だが、得点圏打率は2割7分2厘で打点は67にとどまった。「自分がしっかりすれば、優勝争いもできたんじゃないかと思うくらい足を引っ張った」と歯がみする。

伸び悩んだ下位打線

 課題は他にもある。石井監督は「クリーンアップが出塁し、下位打線に流れたところで得点圏打率が下がっているのにも原因がある」と言う。7~9番に座った打者が稼いだ打点は計97で島内1人と大差ない。守備で貢献した辰己や太田が打撃で伸び悩んだ。

 シーズン終盤は25歳の山崎剛が1番に定着する収穫もあった。浅村頼みから島内頼みに移った得点源をいかに増やすか。来季は若手のさらなる突き上げと外国人の活躍が欠かせない。

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