<まちかどエッセー・森田みさ>ギンナン拾い

 もりた・みささん 1966年仙台市生まれ。宮城二女高(現仙台二華高)卒。広告代理店勤務を経て2003年仙台市青葉区でよつば司法書士事務所開業。15年NPO法人ほっぷすてっぷ理事長。21年宮城県司法書士会会長。若林区在住。

 仙台には銀杏(いちょう)並木が多く、9月頃からだんだんと色づく様を見るのは楽しみでもある。だが、ギンナンの実も多く落ちるため、臭いがきつく道路も汚れてしまう。銀杏並木はどこもこんなに実が落ちるのだろうか? いや、原宿や表参道などの街路樹は臭わないとも聞く。銀杏の木には雌雄があり、雄株を植えれば実は落ちないが、植える段階での見分けが難しいとのこと。前にどこかで聞いた話では、仙台市で銀杏を植えるときにミスって雌株が多くなってしまったということだった。真偽のほどは分からない。

 私はギンナンを食べるのが大好きで、大ぶりの実が落ちているのを見ると、拾いたくてウズウズしてしまう。最近、道路で実を拾っている人を見ることはなくなったが、20年前くらいは結構見かけたと思う。だから私も「拾わなくちゃ」と思ったのだ。

 そのころ司法書士事務所で働いていた私は、しょっちゅう青葉区春日町の仙台法務局に自転車で行っていた。ちょうど法務局の目の前にある銀杏並木から落ちる実がとても大きくて立派なので、時々拾っている人を見かけていたが、ある日とうとう私も拾いたくなって、レジ袋を2枚持っていき1枚を手袋代わりにして、袋に拾って持ち帰った。

 ギンナンの実は、周りの軟らかい部分を取り除き乾燥させればいい。しかし、それがまた困難。何かで調べたら、土の中に埋めておけば腐って取り除きやすくなる、と書いてあったので早速庭に埋めて半月くらい後に掘り出してみた。ところが、埋めた時と何も状況が変わっておらず、どういうことかと考えたが、もう11月で庭にも霜が降り始めており、天然冷蔵庫のようになってしまったのでは、と推察した。仕方がないので、長靴をはいてゴム手袋をして、臭い部分を流水で洗い落とすという作業をする結果となった。乾いた実を紙袋に入れて、電子レンジでチンすると簡単に食べられる。お店では結構なお値段のギンナン。また拾ってみようかな?

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まちかどエッセー

 仙台・宮城在住の執筆者が、それぞれの活動や暮らしで感じたことをつづります。


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