コロナ肺炎、白神山地由来の酵素で改善効果 秋田大、医薬品への活用期待

深い森が広がる白神山地=2013年9月

 秋田大大学院医学系研究科の久場敬司教授(生化学)らの研究グループは、白神山地の秋田側の土壌から採取した微生物由来の酵素「B38-CAP」が、新型コロナウイルスによる肺炎の重症化を改善する効果があると発表した。今後、新たな治療法への応用も見込まれている。

 肺炎の重症化は血中のペプチドホルモン「アンジオテンシンII」の増加が原因とされる。これを分解し、症状を改善させるのがヒトの体内にあるアンジオテンシン変換酵素2(ヒトACE2)。だが、ウイルス受容体のため、新型コロナに感染すると数が減り、分解機能が十分に発揮できなくなる。

 研究グループは昨年2月、B38-CAPにACE2と同様の働きがあると発表。今回の研究では、新型コロナに感染したマウスやハムスターにB38-CAPを投与したところ、呼吸不全が解消し、肺の状態が改善したという。

 構造が複雑なACE2に比べ、B38-CAPは量産化しやすく、医薬品への活用が期待できる。久場教授は「重症化患者の新しい治療法の開発につなげたい」と話した。

 研究成果は23日に国際科学雑誌「ネイチャーコミュニケーションズ」電子版に掲載された。

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