「V字」「接ぎ木」でリンゴ栽培効率化 宮城県農業・園芸研が新技術開発

接ぎ木でV字形に栽培したリンゴの木=名取市の県農業・園芸総合研究所

 宮城県農業・園芸総合研究所(名取市)は、リンゴの新たな栽培技術「ジョイント(接ぎ木)V字樹形」を開発した。従来の栽培方法に比べ、収穫開始時期が早く、作業の省力化が期待できる。

 新たな栽培技術は、リンゴの木5本を一組として1・5メートル離れた隣の木と接ぎ木でつなぐ。さらに、実がなる枝を斜め上に誘引し、V字形にするのが特徴。同研究所は2010年からリンゴの「ふじ」を使い、試験栽培を続けてきた。

 収量は定植から3年目で植栽面積10アール当たり1トンを超え、6年目で目標の3・5トン近くを確保した。収量が最大になるまでの期間は従来に比べ2、3年早い。

 一方、V字の樹形とすることでリンゴの木を列状に密植し、樹高約2・5メートルと従来より低くなった。摘果や収穫などの作業を直線的な動きで行うことが可能になり、年間労働時間は従来の約3割減となる見込み。農薬の散布量も従来より3割削減できるという。

 15日に今季初の収穫作業があった。担当者は「今までのリンゴ栽培には職人技が必要だったが、新たな栽培技術は初心者でも取り組みやすい。農家の高齢化が深刻な中、今回の技術が起爆剤になって果樹に取り組む人が増えてほしい」と話した。

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