消えた集落、小舟が結ぶ 奥会津「霧幻峡の渡し」

JR只見線の早戸駅近くの舟着き場から、廃村となった三更集落跡方面に向かう霧幻峡の渡し
築300年の曲がり屋の古民家。現在は「夢幻庵」と呼ばれている

 福島県の奥会津を流れる只見川の観光舟「霧幻峡の渡し」の今季の最終運航が23日あった。JR只見線早戸駅(三島町)そばの舟着き場をこぎ出した和舟に乗った観光客が、穏やかな川面のひとときを楽しんだ。

 渡し舟の対岸は、金山町の三更(みふけ)集落跡。1964年に地滑りで集団移転を余儀なくされ、住民の渡し舟もいったん途絶えた。現在の観光舟は、金山町観光物産協会が運航する。4月中旬に始まった今季は約2200人が乗船した。

 廃村となった三更集落跡は「霧幻峡の渡し」の散策コースとなった。古い歴史を持つ神社や地蔵、古民家、硫黄鉱山跡などが当時の姿を伝えている。(会津若松支局・高橋敦)

1944年に建立された霧幻地蔵。集団移転の原因となった64年の地滑りは、地蔵の手前で止まり、川側の住宅と住民の命が守られた

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