コロナ感染拡大、価値観揺るがす 心理的苦痛にも関連 東北大調査

 新型コロナウイルスの感染拡大は日本人の自分や他者、世界についての根本的な価値観を揺るがし、その程度の大きさは抑うつや不安の強さと関連することが東北大の調査で分かった。調査チームは「人々の心の変化を置き去りにしない感染症対策が重要だ」と指摘する。

 調査は2020年7月、東京と仙台に住む成人男女約1200人を対象にウェブアンケートで実施。1回目の緊急事態宣言(20年4~5月)時の感染対策への負担感と達成感、感染拡大による収入減少、感染拡大自体に感じたストレスについて、心理的苦痛(抑うつと不安)の程度を聞いた。

 その結果、感染対策への負担感と収入減少、感染拡大自体へのストレスは、人々の価値観の変化と心理的苦痛の大きさに関わっていることが分かった。

 変化した価値観の一例は「正しい行いをしていれば悪いことは起きない」「他人は信頼できる」など。それぞれ「良いことも悪いことも誰にでも起こる」「他人とはどういう存在なのか」といったものになった。感染拡大で価値観が大きく揺らいだ人ほど心理的苦痛を強く感じたことも判明した。

 調査した東北大加齢医学研究所スマート・エイジング学際重点研究センターの松平泉助教(脳科学)は「従来の生活の変更を余儀なくされる経験は人々の価値観に影響を与え、精神面にダメージももたらしている」と話す。

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