こども園移転・民営化「納得できぬ」 石巻・稲井、保護者ら反発

 宮城県石巻市が稲井地区で進めるこども園の整備計画に保護者らから反発の声が上がっている。当初の計画が変わり、近隣への移転と設置運営を民営化する方針が突然明らかにされたのが理由。「説明不足だ」と不信感を募らせる関係者に対し、市は対応を検討している。

こども園整備計画を巡り、市の対応に批判が相次いだ説明会

「説明機会設けずおわびする」市、来月改めて開催へ

 こども園の整備は、市が2018年3月に策定した「市公立幼稚園・保育所・こども園再編計画」の一環。稲井幼稚園を廃止した上で井内保育所を増改築し、市立のこども園を整備する方針だった。

 だが19年5月、保育所の敷地面積が狭く、こども園の設置運営基準を満たさないことが判明。保育所が老朽化し、改修自体が難しいことも分かった。

 市は整備用地を探したが適地が見つからず、20年12月に約3キロ離れた産業団地「石巻トゥモロービジネスタウン」への移転を決定。立地条件が良く、利用する子どもが安定的に確保できるとして、園の設置と運営を民間に委ねることも決めた。

 市内部での調整を経た正式決定は今年8月。その間関係者向けの説明会は開かれず、保護者は9月の市議会定例会一般質問で計画変更を知らされた。

 今月9日に稲井公民館で説明会があり、保護者ら約20人が出席。「新しいこども園は公設公営だと思ってきた。突然計画変更を伝えられても納得できない」「保育所がなくなり、環境が変われば子どもたちに負担が生じる」などと計画撤回を求める声が相次いだ。

 市側は民間事業者でも教育や保育の質が低下しない点や、運営費が公営より年間5000万円超削減されることなどを説明。相沢和宏福祉部長は「説明機会を設けなかったことをおわびする。総合的に判断して方向性を示したい」と述べ、22年1月にも改めて説明会を開く考えを示した。

河北新報のメルマガ登録はこちら

企画特集

先頭に戻る