<まちかどエッセー・森田みさ>「護られなかった者たちへ」

もりた・みささん 1966年仙台市生まれ。宮城二女高(現仙台二華高)卒。広告代理店勤務を経て2003年仙台市青葉区でよつば司法書士事務所開業。15年NPO法人ほっぷすてっぷ理事長。21年宮城県司法書士会会長。若林区在住。

 宮城県内の各地でロケが行われた映画「護られなかった者たちへ」、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。昨年6月から撮影が行われ、エキストラ募集をしていたので私も申し込んでみたところ、当たってしまいました。希望者が多く、毎回抽選になっていたのです。私のお目当ては俳優の佐藤健さんでしたが、どの日にどの俳優さんが来るのかは当日まで知らされません。一日仕事を休んでドキドキしながら参加しました。

 その日指定された撮影場所は仙台市科学館でした。病院内の設定だとのことで、持ち物としてパジャマなどの指示があり、普段着ているものでいいのか?新調すべきか?など不安に思いながら持参しました。

 入院患者役は自薦で決まり、私は結局見舞客でしたので、パジャマは着なくて済みました。一日の流れの説明の後スタッフの方からその日に撮影する俳優さんが発表され、阿部寛さんと清原果耶さんと聞いて若干がっかり。その時はまだ「おかえりモネ」のドラマは始まっておらず、テレビで時々見る若い女優さん、という程度の知識でしたから、佐藤健さんじゃないのかー、というがっかりです。

 科学館には展示物がたくさんあります。病院の通路という設定の場所にも恐竜の模型などがたくさん置いてあり、私は勝手に、後からCGとか最新技術で消されるものだと思っていました。でも、実際に映画を見たら、なんとそのまま映っていてとても不思議な感じがしました。仙台の人が見たら「科学館じゃない?」と分かるし、他地域の方が見たら「変な病院だね」となるのではないかと。監督的には「そういう病院」でOKだったようです。エキストラは指示された通りに歩くだけですが、ほとんどの時間は待ち時間で、ぐったりするほど疲れました。それでも待ちながら撮影を見学できたと思えばとても貴重な体験ができて、またやりたいと思うぐらい楽しく参加できました。

 映画は、東日本大震災後の被災者と生活保護の問題が丁寧に描かれていて、心が揺さぶられるお話です。原作は以前、河北新報に連載されていましたね。さて、上映された映画での私の出番はどうだったかというと、果耶さんとすれ違った後のピンボケな後ろ姿が一瞬映っていました。(司法書士)

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まちかどエッセー

 仙台・宮城在住の執筆者が、それぞれの活動や暮らしで感じたことをつづります。

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