18、19歳が成人の仲間入り 飲酒・喫煙は今まで通り20歳から

 18歳、19歳の皆さん、成人おめでとうございます。成人となる年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法が1日、施行されました。明治以来140年以上続いた大人の定義が大きく転換されます。これによって影響を受けること、変わらないことを改めて確認しておきましょう。(編集局コンテンツセンター・佐藤理史)

晴れ着にマスク姿で記念写真に収まる新成人=2021年1月10日午後0時25分ごろ、仙台市泉区のユアテックスタジアム仙台

■いつ、何歳で成人する?

 21年度に高校3年生だった2003年4月2日~04年4月1日生まれは、今年4月1日に18歳で成人となる。1学年上の19歳も同日、成人を迎える。04年4月2日以降に生まれた人は18歳の誕生日に成人になる。

■なぜ引き下げる?

 法務省は「若者の自己決定権を尊重するものであり、その積極的な社会参加を促すことになる」(法務省ウェブサイトQ&A)と説明する。

 14年に憲法改正手続きを定めた国民投票法が改正され、投票権が18歳以上になったのがきっかけ。選挙権は16年6月、一足先に18歳以上に引き下げられた。

■なぜ18歳?

 法務省の説明では「世界的にも、成年年齢を18歳とするのが主流」だ。同省の調査によると、経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち、米国など32カ国が18歳を採用している。英国は1969年、ドイツとフランスは74年にいずれも21歳から18歳に引き下げた。

 日本では近世まで、おおむね13~15歳で元服(成人儀式)を迎えていた。近代化を進めた明治期に欧米諸国が21~25歳を成人としていたため、引き上げが検討された。1876(明治9)年の太政官布告で20歳とされ、約140年にわたり続いてきた。

式の終了後、出入り口付近は新成人でごった返した=2021年1月10日午後2時45分ごろ、ユアテックスタジアム仙台

■18歳で成人したらできることは?

▼親の同意なしで契約
 例えば、スマートフォンを契約する、クレジットカードを作る、アパートを借りる、高額商品をローンで買うなど。未成年が親の同意を得ずに結んだ契約は取り消すことができるが、成人は取り消せない。クーリングオフ制度などの契約に関する知識を身に付けたい。
▼公認会計士、司法書士などの国家資格取得
 医師は6年間の大学医学部を修了しないと試験を受けられず、現実的には難しいとされる。
▼裁判員に選ばれる
 ただし、18、19歳が実際に選ばれるのは来年からとなる。
▼10年有効パスポートの取得
▼性同一性障害の人の性別変更請求
▼外国人の国籍取得
▼結婚
 女性が結婚できる年齢は現行の16歳から引き上げ、男女とも18歳に統一された。親の同意も必須ではなくなる。4月1日時点で16歳以上の女性は、引き続き18歳未満でも結婚できる。

■20歳のまま変わらないことは?

▼飲酒
▼喫煙
▼競馬、競輪などの公営ギャンブル
 いずれも健康や依存症への懸念から維持される。
▼国民年金保険料の納付義務
▼養子を迎える

■少年法の適用年齢は?

 20歳未満のままだが、18、19歳は子どもと大人の中間にある「特定少年」と位置付け、厳罰化される。

 具体的には、家裁から検察官へ原則として送致(逆送)する事件の種類が広がる。現在は殺人や傷害致死に限られるが、強盗、強制性交などが追加される。起訴されれば、公開の法廷で刑事裁判を受けることになり、実名や顔写真などを報道することも禁止されなくなる。

■成人式はどうなる?

 法律の決まりはなく、各自治体の判断で実施している。成人の日の前後に20歳を対象にしている自治体が多いようだ。

 共同通信の昨年3月の集計によると、仙台市を含む多くの都道府県庁所在地で22年度以降も現状を維持する方針を決めている。「18歳は進学や就職の決定時期に当たる」のが主な理由。名称は「二十歳のつどい」(盛岡市)などと変更した自治体もある。

関連タグ

河北新報のメルマガ登録はこちら

企画特集

先頭に戻る