<まちかどエッセー・佐藤広行>犬と人間は見え方が違う!

さとう・ひろゆきさん 1961年仙台市生まれ。東北学院大卒。会社勤務を経て、96年ペットショップさまん設立、代表取締役。2009年より、東北放送ラジオのペット番組にレギュラー出演。10年宮町商店街振興組合理事長。青葉区在住。

 明けましておめでとうございます。私は、新年会や総会などであいさつするとき、動物行動学の話題を交えて話をさせていただいています。そこで今回は、新年のあいさつを読者の皆さんにお伝えしましょう。

 犬は、哺乳類の仲間なので暗闇でも能力を発揮できるよう、嗅覚や聴力において非常に高い能力を持っています。しかし、色の区別は得意ではありません。

 飼い主が、愛犬にフライングディスクを買ってあげようと考えた時、目立つ色の赤を選びがちですが、実は犬には黄色を選ぶのがベストです。その理由は、視細胞には色を見分ける錐(すい)状体と光を感じる杆(かん)状体があり、犬の錐状体は2種類(緑、青)なので緑と赤は同じグレーにしか見えず、区別が付かないからです。一方、人の錐状体(赤、緑、青)は3種類あるため、赤と緑が区別できるのです。

 犬は、青色は識別できるのですが、ディスクを飛ばした時、背景が青空だと同色になり、分かりにくくなる欠点があります。

 ちなみに犬の錐状体が2種類で、人は3種類ということは、人の方が能力が高いのかといえば、そんなことはありません。3種類だとその分、情報処理量が増えて獲物を捕まえるのに都合が悪いこともあります。

 犬は、杆状体が発達しているので夜、わずかな光でも感知することができ、番犬に適しているのです。夜間行動する犬とっては、色を見極めることは必要なかったのです。動物はそれぞれの実情に合わせ、よりよい内容に進化しているのです。このように人と犬の視覚だけを捉えても見え方の違いは、人間の想像を超えているのが分かりますね。

 私たちの中でもそれぞれ視力は違いますし、男女でも赤色の見え方は違うとされています。人によって、同じ赤でも色味が全く同じに見えているかどうかは分からないのです。

 自分の考えは間違いないと固執せず、身近な人の見え方や考え方が違うのは、当たり前と考えてみるのも良いかもしれません。

 人は、利他的な行動をすることで周りを幸せにします。その結果として、究極的に自分にも幸せが回ってくるという動物です。

 今年は、さらに相手に寄り添う気持ちを大切にしながら活動して、地域全体で大きな幸せをつかむ年にして行きましょう!
(宮町商店街振興組合 理事長)

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まちかどエッセー

 仙台・宮城在住の執筆者が、それぞれの活動や暮らしで感じたことをつづります。

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