<せんだい進行形>コロナ下の仙台初売り、昨年より盛況 感染者少なく人出増

 仙台市内の百貨店や大型商業施設が今年実施した初売りの概況が出そろった。新型コロナウイルス下では2度目の商戦となったが、売り上げは軒並み昨年を上回った。新規感染者数が少なかった時期に当たり、外出してリアルな買い物を楽しむ消費意欲が高まったことで、コロナ禍前には及ばないものの客足が一定程度戻ったと各店は受け止める。(報道部・村上俊、山老美桜)

新規感染者数が落ち着いた時期に重なり、福袋売り場では買い物客がひしめき合う場面もあった=2日、仙台市青葉区の藤崎本館

 藤崎は例年2、3日の会期を、来店客の密集を避けるため昨年(2~6日)と同様に延長し、2~5日に実施。売り上げは前年同期比2割増で、来店客数も3割ほど伸びた。コロナ禍前に比べると売り上げが8割、客数は6割弱だった。

 担当者は「想定を上回る来店があり、家族で一緒に初売りを楽しむ姿が多く見られた」と話す。福袋は予約、当日とも前年並みで、婦人雑貨やビジネス向け紳士物の人気が高かった。

 仙台三越は例年通り2、3日の開催で、来店客数が5割、売り上げが4割それぞれ前年を上回り、例年比では7割となった。

 福袋は前年の3割増と好調だったが、担当者は「アパレルメーカーが福袋を作らなくなっている傾向があり、年々少しずつ減っている。『本当に欲しいものだけを買う』という消費者マインドの変化もある」とみる。

 JR仙台駅西口周辺では、仙台パルコは2、3日の売上高が3割増、客数は5割増で、コロナ前の7割。初日の開店前には昨年の6倍ほどの約1800人が行列を作った。「コロナ禍で苦戦していたファッション、飲食店舗で回復がみられた」と担当者。福袋はオンラインストアや事前予約の利用が伸びたという。

 イービーンズは2、3日の売上高、客数とも3割増で、例年の95%まで戻った。今年もアニメ関連の福袋が人気だった。昨年はほぼ中止した催事を再開し、開店前には長い人の列ができた。担当者は「3日も行列ができて、今年は好スタートが切れた」と手応えを口にする。エスパル仙台はコロナ前には届かないが、売り上げは前年比4割増と好調だった。
「いい滑り出し」

 青葉区のアーケード街にも伝統の仙台初売りを楽しむ人波が戻った。

 「昨年より多くの客でにぎわい、いい滑り出しだった」と市中心部商店街活性化協議会の山崎浩之会長。「新規感染者の少ない時期の開催だった影響が大きく、密にならない売り方や仙台初売りの魅力をより引き出すため、各店の工夫が必要だ」と気を引き締める。

東北5県の百貨店も軒並み回復

 宮城県以外の東北の百貨店でも、初売りの売上高が前年を上回る店舗が目立った。混雑の回避や消費動向の変化で、福袋の販売が減った店舗もあった。

 さくら野百貨店(青森市)は1~3日、前年比20%増の売り上げで、福袋販売は10%増の約2万3000個。来店客は青森本店、弘前店で20%伸びた。西武秋田店(秋田市)は1日の客数が60%増、売上高34%増で、福袋は2%減った。

 川徳(盛岡市)は2日の客数が15%、売り上げが36%それぞれ増加。前年は予約制だった福袋の当日販売も再開し、10%多い約7000個が売れた。コロナ前は1万6000個ほど用意したが、客の密集を避けるため、販売数を減らした。

 うすい百貨店(郡山市)はコロナ前より1日長い2~4日で売上高、客数とも20%増。福袋の売り上げは昨年を5%下回った。担当者は「福袋は巣ごもり需要で食品や寝具用品が昨年同様に好評だった。アパレル関係のテナント撤退の影響で衣服の数が減り、動きも鈍くなっている」と話す。

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