(182)豹変の寸前の眼や大焚火/菅原 鬨也(1940~2016年)
何だか怖い一句。炎は人を怪しい気持ちにさせると言うが、果たしてこの「豹変(ひょうへん)」は。イタコさんか何かか、とも思ったが、俳句としては「眼」という一つの部位にフォーカスし、その眼のなかにめらめら…
関連リンク
- ・(181)階段の途中真冬の日のくわつと/光部 美千代(1957~2012年)
- ・(180)透きとほりゐるさびしさや葛湯吹く/仙田 洋子(1962年~)
- ・(179)教室に猫背ずらりと冬の昼/新谷 桜子(2004年~)
- ・(178)雪の海底紅花積り蟹(かに)となるや/金子 兜太(1919~2018年)
- ・(177)風花に真昼のしじま深まりぬ/三村 純也(1953年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。