(188)吸うて吐く猫の寝息や春はじめ/神保 と志ゆき(1976年~)
「猫は炬燵(こたつ)で丸くなる」とは童謡「雪やこんこ」の歌詞。その猫の呼吸が「吸うて吐く」と伸び伸びしてきた。ウ音便(「吸ひて」が「吸うて」と変化する)が柔らかな印象を与えている。これもまた凍(い)…
関連リンク
- ・(187)立春の米こぼれをり葛西(かさい)橋/石田 波郷(1913~1969年)
- ・(186)冬空やとことん話し合つたのに/甲斐 のぞみ(1973年~)
- ・(185)時ものを解決するや春を待つ/高浜 虚子(1874~1959年)
- ・(184)雪女まづ唇を塞ぎたる/細谷 喨々(1948年~)
- ・(183)山墓の雪は汚さず夕日去る/木附沢 麦青(1936年~)