(189)完璧な霞が原子炉を囲む/山崎 十生(1947年~)
秋は霧、春は霞(かすみ)、春の夜は朧(おぼろ)、あたりに立ち込める微小な水の粒は、季節で呼び名が変わります。霞には明るい印象がありますが、それによって原子炉がもっと恐ろしいものに感じられます。完璧と…
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。