女川原発避難路の未整備区間 国が新規事業手続き 直轄工事移行へ前進

女川原発

 東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)の重大事故時に避難道路となる国道398号石巻バイパスの未整備区間を巡り、国土交通省は3日、同区間の整備を国直轄工事に移行する前提条件となる「新規事業採択時評価」の手続きに入ったと発表した。有識者委員会の協議などを経て、近く事業認定される見通し。

 未整備区間は、女川町と石巻市を結ぶ沢田工区(約5・8キロ)。同省は宮城県と石巻市、女川町の要望に基づく調査で、周辺の冠水リスクや災害時の交通確保といった課題を挙げ、2市町を結ぶ救急搬送路の必要性も認定していた。

 工事の技術的な課題についても言及。想定ルートは急傾斜の岩盤が崩落する恐れがあり、湧き水が出る軟弱な山間部にトンネルを通すため、「高度な技術力の活用で事業実施が可能となる」と結論付けた。

 関係者によると、近く有識者ら第三者による委員会が開かれ、評価結果がまとまる見込み。2022年度の新規事業として国が予算化するとみられる。

 村井嘉浩知事は「新規事業化に向けて大きく前進した。災害時にも機能する信頼性の高い道路網が構築されるとともに、救急医療や水産業、観光振興を支える道路として地域発展に大きく寄与する」との談話を出した。

 斎藤正美石巻市長は「近年激甚化、頻発化する気象災害に対して脆弱(ぜいじゃく)な区間であり、国直轄による早期整備を要望していた。大変喜ばしい」とコメント。須田善明女川町長は「30余年要望を続けてきたアクセス道路の実現は、東日本大震災からの真の復興につながる。住民一同、早期の事業着手を心から願う」と期待した。

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