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(211)土に頬あてて仔(こ)猫の昼寝かな/長谷川 櫂(1954年~)

 乳離れして出歩きはじめるようになった仔猫は、一番快適な場所を探して毎日小さな旅に出る。きょうは庭に出て昼寝をはじめた。春ののどかな日差しの中で、土の軟らかな感触が心地よいのだろう。さてこの句の実在感はどこからくるのか。それは「土にあてている頬」にはっとしたその発見にほかならない。猫の頬から土の感触…

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 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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