山形大が研究費3000万円を目的外使用 学長謝罪、処分検討

 山形大は18日、同大有機エレクトロニクス研究センター(米沢市)で、研究費約3000万円の目的外使用があったと発表した。研究費は国の機関から配分されたもので、今後延滞金などを含め詳細な金額を計算して各機関に返還する。

記者会見で謝罪する玉手学長(右端)ら=18日、山形市の山形大小白川キャンパス

 大学によると、不正に関与したのはセンター所属の教授2人。不正があった研究室では2019、20年度、勤務していた有期雇用職員3人の給与を雇用契約書に定めたプロジェクト費で雇いつつ、別機関の研究に従事させた。研究に使う装置の購入費を別プロジェクトの経費から拠出していたことも発覚した。私的流用はないという。

 研究室では当時、科学技術振興機構(JST)、海上・港湾・航空技術研究所(うみそら研)、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から委託された企業との共同研究を同時並行で進めていた。

 不正に関与した教授ら関係者への処分を検討中。大学によると、教授2人に対し今後4年間の研究費申請を認めないとする通知がJSTから届いており、他の2機関も何らかのペナルティーを科す可能性がある。

 大学の職員組合の指摘を受け、大学側が20年度に調査委員会を発足させた。書面やヒアリングでの調査を行い、21年末に各機関へ報告書を提出した。

 玉手英利学長は記者会見し「社会の負託を受ける研究機関として誠に遺憾。教職員の一層の意識啓発を図り、全力で再発防止に努める」と陳謝した。職員組合で不正労働行為対策を担当する仁科辰夫氏は取材に「不正を認めた点は一定の評価をしたい。関係者の厳正な処分を望む」と述べた。

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