JR左沢線100年 地域挙げて歓迎行事進行中

桜並木の脇を走る左沢線のディーゼル車(鉄道友の会山形支部提供)

 山形市の近郊を走るJR左沢(あてらざわ)線(北山形-左沢間、24・3キロ)が全線開通して4月で100周年を迎える。終点の左沢駅がある山形県大江町では、地域を挙げて節目を祝うプロジェクトが進行中。記念事業として路線の思い出を詠んだ川柳を募集したほか、23、24日には記念イベントを開く。ローカル鉄道の魅力を広く発信し、乗客の利用拡大につなげたい考えだ。

終点の山形・大江で魅力発信

 左沢線は1919年に村山軽便鉄道として敷設を始めて段階的に路線を延ばし、22年4月に寒河江-左沢間が開通。同町から山形まで直通する公共交通機関として通勤通学客らの欠かせない足となり、住民からは「ザワ線」の愛称で親しまれている。

 100周年に当たり、町政策推進課の職員13人が総出で企画を準備。まとめ役を担う主事の清野翔太さん(30)は「左沢駅手前のトンネルを抜け、窓越しに広がる最上川とめがね橋(旧最上橋)の姿は地域を代表する美しい景観。高校や大学の帰りによく眺めた」と振り返り、「節目を盛り上げたい」と意気込む。

町交流ステーションに掲示した左沢線をテーマにした川柳の全作品を前に、優秀作を集めたポスターを手にする清野さん

川柳掲示、硬券入場券など販売

 記念事業として募った川柳には山形県内外から386作品が寄せられ、左沢駅に隣接する町交流ステーションで全作品を紹介。「若き日の 愛しの君は クロス席」など特別賞3句、入選10句を選び、町内にポスターで掲示している。

 駅前で開く記念イベントでは、江戸時代から伝わる囃子(はやし)屋台が全線開通の記念に制作された楽曲を演奏するほか、路線を彩った代々の車両の画像入りカード、ピンバッジや硬券の入場券といった記念グッズなどを販売。左沢高生が考えた町内の名所旧跡を巡るハイキングも開催する。

 乗用車の普及や少子高齢化に伴う人口減により、左沢線は厳しい環境に置かれている。2020年の1日当たりの利用客数は2791人で1987年の7割程度にとどまり、寒河江-左沢間は1356人から742人にほぼ半減した。JR東日本は昨年秋から左沢駅の運営を町産業振興公社に委託している。

 清野さんは「記念事業が左沢線の魅力を発信する良い機会になればいい。次の100年を迎えられるよう、観光客らの利用促進も図っていきたい」と話す。

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