(242)古池や蛙飛びこむ水の音/松尾 芭蕉(1644~1694年)
芭蕉が蕉風を確立させた一句と伝わる。蛙が春の題。和歌の伝統では「蛙」ときたら「鳴くもの」と決まっていたのを飛び込む音に注目したのが新しかったとされる。さて、2010年4月9日に亡くなった作家・劇作家…
関連リンク
- ・(241)花の影寝まじ未来が恐しき/小林 一茶(1763~1828年)
- ・(240)すかんぽや貸して戻らぬ一書あり/大島 雄作(1952年~)
- ・(239)夢に見しことのある日や春暮れぬ/安斎桜磈子(1886~1953年)
- ・(238)単純なひかりがここに草若し/遠藤 由樹子(1957年~)
- ・(237)蝶ひかりひかりわたしは昏くなる/富澤 赤黄男(1902~1962年)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。