北東北初の水素ステーション整備へ 岩手県、FCVの普及目指す

岩手県庁

 岩手県は本年度、「いわて水素モビリティ実証事業」に着手し、動力源から二酸化炭素を排出しない燃料電池車(FCV)の普及に取り組む。FCVを公用車に導入するほか、民間事業者らが購入する際には費用の一部を補助する。北東北3県で初めてとなる「商用水素ステーション」の設置も推進し、温室効果ガスの排出量削減を目指す。

公用車3台導入

 FCVは走行時に二酸化炭素を出さず、一度の水素補給でガソリン車と同等の約650キロを走れる。充電に時間がかかり、走行距離の短さが課題の電気自動車と異なる利点があると注目されている。

 県は公用車3台をFCVに転換する計画。市町村や民間事業者にも購入を促し、合わせて20台の登録台数を目指す。

 FCVの価格は1台約710万円。購入者には上限145万円の国の補助金に加え、県独自の補助事業を設定。FCVを示すラッピングを施すことを条件に約100万円を補助する。

 水素ステーションは県内で2カ所の設置を想定する。FCV1台当たり約10分で水素を充填(じゅうてん)できる。建設に向けては関心を示すエネルギー事業者などを対象に、年度内にも公募を実施する。1カ所当たりの設置費用は約1億5000万円と試算。国と県の補助制度を合わせ、約1億2500万円を支援する。

 4月末時点での東北のFCV登録台数は467台。県別では福島が最多の348台、宮城が113台、山形4台、青森2台。岩手は2月まで1台登録されていたが、秋田とともにゼロとなっている。水素ステーションは宮城、福島に計6カ所あるが、北東北地域にはまだ整備されていない。

 事業費として本年度当初予算で8900万円を確保。自治体や企業を対象に水素をテーマにしたセミナーも開催し、地域社会への貢献を発信する。

 県環境生活企画室の高橋政喜グリーン社会推進課長は「水素は環境に配慮した究極のエネルギー。事業を通して循環型社会を促進させたい」と話した。

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