(282)ぎしぎしや来た道すぐに振り返る/津田 このみ(1968年~)
この句を読んでくすっと笑ってしまったのは、「来た道」から「来し方」という言葉を連想したからです。「来し方行く末、自らの半生を振り返り…」なんて、自分自身の過去について少し大げさに思いを巡らすこと、あ…
関連リンク
- ・(281)夏の夜は水に明けゆく別れ哉/小宮豊隆(1884~1966年)
- ・(280)甘くなれ甘くなれとや袋掛/藤 英樹(1959年~)
- ・(279)緑陰を出ればわが影新たなり/日下節子(1939年~)
- ・(278)葉桜や最上階に哲学科/柏原 眠雨(1935年~)
- ・(277)音楽の誕生五月の雲割つて/江藤 文子(1947年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。