閉じる

(284)うのはなは日をもちながら曇りけり/加賀 千代女(1703~1775年)

 「卯(う)の花」は初夏の花で、白い星のように咲く。その花が日を浴びて輝いている。風のいたずらか何かでふっと影が差した。もちろん花には日が差したまま。一瞬の出来事。花に寄り添った一句である。「日をもちながら」に花の眩(まぶ)しさがよく表れている。千代女は江戸時代を代表する俳人の一人で、平明で共感しや…

関連リンク

関連タグ

最新写真特集

秀句の泉

 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

ライブカメラ