サクランボ収穫・出荷作業 山形県職員の副業OK 6月から2カ月

サクランボの生育状況を確認する県職員。間もなく収穫期を迎える=5月23日、天童市

 山形県は1日、特産品サクランボの収穫期の労働力を確保するため、収穫や出荷作業での県職員のアルバイトを認めると発表した。県内では主産地の寒河江市も同日、サクランボの収穫期に限り副業を認める制度を始めた。

半数近く前向き、人手不足解消に期待

 県の制度の対象期間は収穫期に当たる1日~7月31日。知事らの許可を得て農業バイトアプリ「デイワーク」などから各自で応募する。労働時間は勤務時間外の週8時間以内、1カ月30時間以内といった条件がある。有給休暇は使えない。

 対象職員は約6000人。農業関係の補助金交付事務の担当者などは除く。県が職員に行った調査では、回答者2553人のうち半数近くが従事に前向きな姿勢を示した。

 副業を認めた背景に、収穫期の慢性的な労働力不足がある。吉村美栄子知事は1日の定例記者会見で、サクランボ生産は観光などの関連産業が多く、公共性が高いと説明。「官民一体で『さくらんぼ県』を盛り上げたい」と強調した。

 公務員の副業は法律で原則禁止されているが、任命権者が許可すれば可能となる。農業支援のため解禁する動きは全国で広がっており、東北では弘前市が昨年、リンゴ収穫について認めた。

 県内市町村では寒河江市が唯一、サクランボ収穫期に限った副業を解禁した。対象職員は420人。市農林課の担当者は「市が先行事例となり、民間事業者にも取り組みが広がるといい」と狙いを語る。

 県内1位のサクランボ収穫量を誇る東根市の担当者は、同様の制度導入について「既に家族や知人の手伝いを無償でしている職員が多い」としつつ、「導入の可否を今後検討する」と話した。一方、天童市はあくまで民間から確保する姿勢で「検討していない」とした。

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