宮城沿岸の津波浸水想定(4)石巻市(中心部) 新市街地まで広範囲に

 宮城県が5月10日に発表した巨大地震による最大級の新たな津波浸水想定は、東日本大震災時に被害を免れた地域や震災後に整備された集団移転先にも浸水域が広がる可能性を示した。避難方法の見直しを迫る形となった新想定。予想される浸水状況を市町ごとに点検する。(18回続き)

石巻河南IC付近も

 石巻市の浸水面積は県内沿岸自治体で最も広い84・9平方キロメートルで、東日本大震災時の1・2倍となった。旧北上川河口で最大7・4メートル、万石浦では2・9メートルの津波が予測される。

 石巻魚市場や、津波避難ビルとなる市水産総合振興センターが立地する魚町周辺を含む旧北上川河口一帯は5~10メートル浸水する。市役所やJR石巻駅前は1~3メートルの見込み。

 震災後に住宅や商業施設が整備された北上運河の北側は広範囲で1~3メートルの浸水が想定される。被災者の集団移転先として整備された蛇田地区のあゆみ野やのぞみ野、震災の津波が到達しなかった向陽町や三陸沿岸道石巻河南インターチェンジ(IC)付近も含まれる。

 蛇田地区では避難場所の蛇田中央公園や避難者の生活拠点となる向陽小、蛇田中で1~3メートルの予測が示された。渡波地区を含め震災後に整備した新市街地が広く浸水するため、市は新想定を念頭に避難行動を取るよう呼びかける。

 市は徒歩避難を原則としつつ、現実的には車での避難者が多いことから高台への駐車場所の確保も検討する。今後2年ほどかけて地域防災計画を見直す。

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