宮城沿岸の津波浸水想定(1)気仙沼市 避難ビル周辺、最大10メートル

 宮城県が5月10日に発表した巨大地震による最大級の新たな津波浸水想定は、東日本大震災時に被害を免れた地域や震災後に整備された集団移転先にも浸水域が広がる可能性を示した。避難方法の見直しを迫る形となった新想定。予想される浸水状況を市町ごとに点検する。(18回続き)

内湾7・6メートル

 気仙沼市の気仙沼湾沖合の津波の高さは内湾7・6メートル、商港岸壁付近(朝日)12・9メートルなど。震災後に整備された市まち・ひと・しごと交流プラザ周辺は5~10メートル浸水する。

 土地区画整理事業でかさ上げされ、災害公営住宅や再建された家屋が立つ鹿折、南気仙沼地区などでは3~10メートルの予想。最知川原の防災集団移転団地でも5メートルを超える。油断せず避難の意識が必要になる。

 震災で約1・5メートル浸水した市役所ワン・テン庁舎は5~10メートルの想定。約5年後、約2キロ内陸の市立病院跡地に移転する本庁舎に機能を集約する。予定地は高台で浸水域に含まれないが、立地する田中地区は3~5メートルの深さが示された。

 指定避難所や津波避難ビルに位置付ける南郷コミュニティセンター、市魚市場屋上周辺は最大約10メートルの見込み。一時的な避難場所として整備された松岩や階上地区の築山なども浸水が見込まれ、市はいずれも避難先を再検討する。

 震災で浸水を免れた上田中、四反田地区などでも3メートル以上の深さを想定。震災の経験を基準にしない防災計画策定が求められる。

 市は大津波警報時の避難指示対象地域も見直す。

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