宮城沿岸の津波浸水想定(8)松島町 予想最大は高さ4・7メートル

 宮城県が5月10日に発表した巨大地震による最大級の新たな津波浸水想定は、東日本大震災時に被害を免れた地域や震災後に整備された集団移転先にも浸水域が広がる可能性を示した。避難方法の見直しを迫る形となった新想定。予想される浸水状況を市町ごとに点検する。(18回続き)

観光客に避難所を周知

 宮城県松島町沿岸の津波の高さは、松島大沢平付近で町内最大の4・7メートルが予想される。代表地点の津波高は手樽で2・9メートル、高城川河口で3・4メートル、松島で3・7メートルなどを見込む。

 浸水面積は6平方キロメートルで、東日本大震災時の3倍となった。震災でほとんど浸水しなかった磯崎や高城、手樽も最大で3メートル以上5メートル未満の浸水が予測される。

 松島海岸の浸水域は震災時に近い。町は観光客に対し、津波ハザードマップや交流サイト(SNS)による避難所周知を図る。

 震災で浸水しなかった町役場は30センチ以上50センチ未満浸水する想定。町は1メートル以上盛り土したため、実際に水に漬かる可能性は低いとみるが、高台の防災センターに防災拠点機能を持たせるなどの対策を講じている。

 震災級の津波が満潮時に襲来した場合を想定した町の津波シミュレーションが今回の浸水想定とおおむね一致したため、津波避難計画に大きな変更はない。

 指定避難所は4カ所が浸水域に入ったが、いずれも1メートル以上の盛り土をしている。指定避難場所については全て浸水しない。町は行政区の懇談会で新想定を説明するほか、ハザードマップの改訂作業に取り組む。

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