(319)汗拭くをゴリラに恥じてまた拭う/寺井 谷子(1944年~)
夏の動物園。他の動物たちとゴリラに対するのでは、何だかこちらの居心地が違う。霊長類のゴリラと人は、進化の歴史から眺めれば遠い親戚のようなもの。しかもその風体、少し威圧感のある親戚のおじさんやおばさん…
関連リンク
- ・(318)炎天の手首は影を持ち歩く/あざ蓉子(1947年~)
- ・(317)流るるか流されゐるか水すまし/小池 康生(1956~2022年)
- ・(316)酔いて若し未来ある夜のかなぶんぶん/酒井 弘司(1938年~)
- ・(315)目礼の距離を詰めざる人涼し/大島雄作(1952年~)
- ・(314)ほうたるに逢はず山河のほのぼのと/阿部みどり女(1886~1980年)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。