(327)たましひの一瞬浮いて茅の輪かな/石嶌岳(1957年~)
神社の境内に茅(かや)でできた大きな輪が組まれています。神社で違いはありますが、茅(ち)の輪(わ)は名越の祓(はらい)という祭事で厄除(やくよ)けを祈願しくぐるものです。人がひとり頭を下げて入れるほ…
関連リンク
- ・(326)風吹けば高さのそろふ夏の草/安里 琉太(1994年~)
- ・(325)アンデスの塩は朱鷺(とき)色雲の峰/金子敦(1959年~)
- ・(324)黄蝶から黄のチューリップが遠い/栗林 浩(1938年~)
- ・(323)涼風を吹き分ちをる柱かな/大峯あきら(1929~2018年)
- ・(322)夜濯(すすぎ)に道着の藍の匂ひけり/浅川 芳直(1992年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。