「全国一」の宮城産パプリカ、共通パッケージで販売 3生産者が協調出荷

共通パッケージでの販売が始まった宮城県産のパプリカ

 出荷量全国一を誇る宮城県産パプリカの認知度と市場価値を高めようと、県内の生産法人3社が21日、統一した包装袋での販売を開始した。3社を仲介した県などによると、ライバル同士の法人が同じ包装で売り出すのは異例。収穫量にむらが出やすいパプリカの弱みを協調出荷で補いながら安定供給を図り、消費者がいつも買い求められる環境を整える。

 連携するのはベジ・ドリーム栗原(宮城県栗原市)とデ・リーフデ北上(宮城県石巻市)、デ・リーフデ大川(同)の3社。「パプリカ 宮城県産」と印字した共通の包装袋を活用する。3社が取引していたみやぎ生協(仙台市)の県内48店で扱う。

 県産パプリカは収穫量、出荷量ともに2012年以降は全国一。ただ収量に波があり、安定供給が課題となっていた。県内最大の栽培面積(約6ヘクタール)を誇るベジ社をはじめ主要3社が同じ包装で作物を融通し合うことで、在庫の常時確保を目指す。

売り場の欠品回避

 出荷に際しては最新の収量推計システムを導入。農林水産省の「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」に参画し、必要な機器を整備した。在庫が不足しそうな時期や量、色などを事前に把握した上で3社でやりとりし、売り場に穴を開けないようにする。

 21日は関係者が店頭で販売状況を確かめた。ベジ社のパプリカの販売を担う豊通食料(東京)の担当者は「ライバル3社が協力するなど、数年前なら考えられなかった。『オール宮城』体制がうまく回れば、外国産が覆っていた棚を取り戻せる」と意気込んだ。

 県園芸推進課の担当者は「『全国一』にもかかわらず、地元での認知度は決して高いとは言えない。市場での価値を高め、販売単価向上につなげたい」と話した。

共通パッケージの宮城県産パプリカを手に取る来店客=2022年7月21日午前11時50分ごろ、仙台市太白区

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