仙台・いちば歳時記 宮城産アナゴ/大ぶりで脂の乗りよく

腹部の黄色いアナゴは脂がよく乗っている=仙台市若林区の市中央卸売市場

仙台市中央卸売市場に入荷する食材や花の魅力を季節ごとに紹介するシリーズ。今回は夏編をお届けする。

 「煮穴子はすし店の腕の見せどころ」。煮汁の味付けに店の個性が出る。仙都魚類(仙台市若林区)の岡野力さん(50)が教えてくれた。

 6~9月が旬で宮城県の主産地は女川町や石巻市。関東よりも大ぶりで、脂の乗りがよいのが特徴。高タンパクなヘルシー食材で、煮たり焼いたりして食べるのがお薦めという。

 岡野さんの紹介で、仙台市青葉区の「すし処 勇駒(いさみごま)」を訪れた。親方の山口英幸さん(62)が提供してくれたのは煮穴子のすし。一口でぱくり。ふわふわの身が口の中でほどけた。

たれ、たれわさび、塩の穴子ざんまいのにぎりずし

 酒、しょうゆ、穴子の頭などと一緒に30分煮込んで作る煮汁は、シャリとの相性抜群。注文が入ってから、軽く火であぶることで身が軟らかくなる。

 「回らないすし店は初めて」と伝えると、山口さんは「旬の穴子は脂がよく乗っている。いい時季に食べてもらえてよかった」と喜んだ。少し大人になったなぁと、背筋を伸ばし店を後にした。(高橋葵)

[アナゴ]仙台市中央卸売市場の2021年の取引量は約85トンで、旬の時期は1日当たり500~800キロが取引される。大きさは60~70センチ。腹部が黄色いと脂が乗っている。漁獲方法は、筒の中に餌を入れて捕る筒漁が一般的。

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仙台・いちば歳時記

 109万市民の台所を預かる仙台市中央卸売市場には連日、新鮮な水産物や野菜、彩り豊かな花が入荷する。目利きのプロたちが推す四季折々の逸品に触れ、旬の魅力を味わいたい。


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