振り込め詐欺被害、「孫世代」の声で注意喚起 宮城・南三陸署が新装置開発

 「おじいちゃん、おばあちゃん、その電話詐欺じゃない?」-。宮城県警南三陸署は相次ぐ特殊詐欺被害を食い止めようと、金融機関を訪れた高齢者に、子どもの声で注意を呼びかける新装置を開発した。犯人の指示通りATMでお金を振り込もうとする高齢者に「孫世代」の声を聞いてもらい、われに返ってもらう作戦だ。

ATM前に新装置を置く武田君(左)と後藤さん=南三陸町のJA新みやぎ志津川支店

ATM前でセンサー反応し呼びかけ

 装置は縦6・5センチ、横11・0センチの人感センサー付きのスピーカー。ATM近くに設置し、ATMに人が立つと感知して「電話の相手にお金を振り込まないで」「危ないからここで携帯は使わないでね」などと子どもの声が流れる。

 声は、南三陸町志津川小6年の後藤ちよさん(11)と武田翼希(つばき)君(11)が吹き込んだ。後藤さんは「自分のおじいちゃん、おばあちゃんに詐欺に遭ってほしくない気持ちを込め、はっきりと聞こえやすいように呼びかけた」と話した。

 同署によると、県内の1~6月の特殊詐欺被害は前年同期比60件増の146件、被害額は1億800万円増の2億1600万円で急増している。町内はまだ0件だが、少しでも被害を減らそうと装置を製作した。

 1号機は7月29日、JA新みやぎ志津川支店内のATMに設置された。佐藤雅彦署長は「南三陸を皮切りに広く普及させたい」と強調。斎藤覚支店長は「声がけやチラシ配布には限界がある。子どもの肉声による呼びかけは必ず被害阻止につながる」と期待した。

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