古代の革製ベルトを復元展示 宮城・奥松島縄文村歴史資料館

 宮城県東松島市奥松島縄文村歴史資料館は9日、市の国史跡「赤井官衙(かんが)遺跡群」を構成する「矢本横穴」から出土した7、8世紀ごろの装飾金具付きの革製の帯(ベルト)の復元模造品を発表した。革の部分が残ったまま出土するのは全国でも例がなく、古代の帯の特徴を知る上で貴重だという。

矢本横穴から出土した帯の装飾金具(上)と復元模造品

 復元模造品は幅3.4センチ、厚さ0.4センチ。牛革製で表面に生漆を焼き付け、黒色に仕上げた。長さは170センチで正倉院(奈良市)の現存品を参考にした。

 帯は飛鳥から奈良時代のもので朝廷から役人に支給され、儀式などの正装で腰に着けていたとみられる。2014年の調査で横穴から6体分の人骨と共に、バックルに当たる鉸具(かこ)や半円形の丸鞆(まるとも)、帯の先端に取り付ける鉈尾(だび)など帯1本分の銅製金具計16点が見つかった。うち4点は帯でつながった状態だった。

 資料館によると、横穴は約1300年前に陸奥国牡鹿郡を統治した豪族丸子氏一族らが埋葬された墓。帯の部分は腐食しやすく、残った状態で出土するのは全国で初めてという。

 資料館は20年度、元興寺文化財研究所(奈良市)に帯の分析を依頼。結果を基に、21年度に再現した。

 菅原弘樹館長は「革帯の詳細な分析が初めてできた。古代の革帯を考える上で貴重な資料になる」と話した。

 復元模造品は10月10日まで開かれている企画展「矢本横穴 古代牡鹿郡をおさめた人々の墓」で展示されている。午前9時~午後5時。水曜休館。連絡先は0225(88)3927。

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