飲食店利用客の安全確保で議論 仙台銀座で「むすび塾」
河北新報社は3日、106回目の巡回ワークショップ「むすび塾」を仙台市青葉区中央の町内会「仙台銀座親和会」で開いた。仙台銀座はJR仙台駅に近い飲み屋街で、飲食店や会社が立ち並ぶ。地震、大雨など近年相次ぐ自然災害を踏まえ、利用客の安全確保について話し合った。
町内会役員を中心に飲食店の経営者、会社社長、住民の8人が参加。東北大災害科学国際研究所の佐藤翔輔准教授(40)と、石巻市の日本料理店八幡家おかみの阿部紀代子さん(60)が助言者を務めた。
今年3月16日深夜に起きた最大震度6強の地震を受けて、参加者から「ボトルの落下防止対策をしていたが、たくさん落ちた」「お客さんがいる時間帯だったらと思うと不安だ」「急な階段を安全に下りてもらう対策を考えたい」といった発言があった。
将来の災害に備え、町内会が取り組むべき課題として、参加者は情報共有手段や非常用電源の確保、屋外看板の補修などを挙げた。
石巻市の飲食店仲間と夜の避難訓練に取り組んでいる阿部さんは「夜、電気を消すと想像を超える暗さになる。建物の要所要所に非常用の明かりを用意している」と紹介した。
佐藤准教授は「災害対応は一人や一つの店舗では難しい。仙台銀座の仲間だけでなく、ファンも巻き込んで備えを充実させてほしい」とアドバイスした。
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