(378)仮の世に住めばまことや小鳥来る/小檜山 繁子(1931年~)
仮の世とは私たちが生きるこの世のことです。命のはかなさや次々と移り変わる世界の無常を言い表したものですが、古典の仏教観も含まれた表現でしょう。しかし今を生きる私たちの人生が仮のものと言われるのは違和感があります。それを逆手に取り、仮の世にいればまことばかり起きるとシニカルにとらえた句ではないでしょ…
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- ・(375)嬰生まるはるか銀河の端蹴つて/小澤 克己(1949~2010年)
- ・(374)筆硯(ひっけん)に多少のちりも良夜かな/飯田蛇笏(1885~1962年)
- ・(373)匍匐(ほふく)して花野に斃(たお)れ帰らざる/井口 時男(1953年~)
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。