(383)新宿ははるかなる墓碑鳥渡る/福永耕二(1938~1980年)
秋、北国からさまざまな種類の鳥たちが渡ってくる。「渡り鳥」、動詞では「鳥渡る」。新宿は三大副都心の一つ。新宿のビル群が夕日に照る中を、鳥が渡る。渡り鳥は季節が来ると別の土地へと去ってゆくさすらいの生き物。が、人間はそうはいかない。日本一のマンモス駅の新宿で、電車に乗って家路につく人間たちも見えてく…
関連リンク
- ・(382)落し水鯰(なまず)も落ちてゆきにけり/太田土男(1937年~)
- ・(381)酒止めようかどの本能と遊ぼうか/金子 兜太(1919~2018年)
- ・(380)長き夜や魚の切り身のごと眠り/松本 てふこ(1981年~)
- ・(379)ロックスターみな生きてゐる敬老日/上野 犀行(1972年~)
- ・(378)仮の世に住めばまことや小鳥来る/小檜山 繁子(1931年~)