(384)踊りの輪止まりて夜風ほどけゆく/抜井諒一(1982年~)
コロナ禍と言われてから年単位の時間が過ぎましたが、近頃は感染対策を取りつつお祭りも行われるようになりました。俳句の「踊り」は盆踊りを指します。やぐらの周りに輪を作ったり、列を作って街中を練り歩いたりと形はさまざまですが、どちらにも真剣に楽しんでいる人々の熱気があります。曲が終わると踊りは止まり、涼…
関連リンク
- ・(383)新宿ははるかなる墓碑鳥渡る/福永耕二(1938~1980年)
- ・(382)落し水鯰(なまず)も落ちてゆきにけり/太田土男(1937年~)
- ・(381)酒止めようかどの本能と遊ぼうか/金子 兜太(1919~2018年)
- ・(380)長き夜や魚の切り身のごと眠り/松本 てふこ(1981年~)
- ・(379)ロックスターみな生きてゐる敬老日/上野 犀行(1972年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。